日本蛋白質科学会の若手賞の表彰は、蛋白質科学にかかわる若手研究者を奨励する事を目的とし、2008年度からポスター賞と若手奨励賞の表彰をしています。書類選考により奨励賞を選び、その受賞者の講演を審査することにより奨励賞優秀賞の受賞者を決定しています。
平成28年6月7〜9日に福岡国際会議場において開催された第16回日本蛋白質科学会年会(神田大輔年会長)の受賞者のお名前と授賞式の模様をお伝えします。
若手奨励賞優秀賞3名
- 題目:ミトコンドリアタンパク質搬入口、TOM 複合体の分子形態、および機能
2SA-01 塩田 拓也(Monash Univ.) - 題目:Francisella novicida 由来の CRISPR-Cas9 の結晶構造と機能改変
2SA-03 平野 央人(東京大学) - 題目:1分子 FRET データと分子動力学シミュレーションによるタンパク質ダイナミクス解析
2SA-05 松永 康佑(理化学研究所)
若手奨励賞3名
- 題目:酸化的フォールディングを支える PDI ファミリー酵素の新規触媒機構の解明
2SA-02 奥村 正樹(東北大学) - 題目:複数の結晶構造から明らかになった、エンドセリン受容体 B 型のリガンド認識機構
2SA-04 志甫谷 渉(名古屋大学) - 題目:人工蛋白質ナノブロックの設計開発による自己組織化超分子ナノ構造複合体の創出
2SA-06 小林 直也(信州大学)
若手奨励賞には本年は24名の応募者があり、事前の書面審査により6名が受賞者として選考されました。奨励賞受賞者の皆さんには、6月8日の午前中に開催された若手奨励賞シンポジウムにおいて、15分の招待講演を行っていただき、厳正な会場審査が行われました。その後、会長を審査委員長とする審査委員会において、優秀賞受賞者を決定いたしました。
若手奨励賞の発表および表彰式は、年会2日目の懇親会会場にて行われました。多くの懇親会参加者が見守る中、上記の3名の若手奨励賞優秀賞受賞者が発表され、会長から表彰状が授与されました。また副賞として記念楯と来年の Protein Society に参加するための渡航費が贈られる予定です。
ポスター賞12名
若手奨励賞の表彰に先立ち、ポスター賞受賞者の発表が行われました(ポスター番号順)。
- 1P-001 菅野 泰功(奈良先端科学技術大学院大学)
- 1P-024 大木 規央(横浜市立大学)
- 1P-057 許 維麟(東京工業大学)
- 1P-100 山際 来佳(兵庫県立大学)
- 1P-101 高島 夏希(九州大学)
- 2P-009 張 志寛(東京大学)
- 2P-012 宮内 弘剛(東京大学)
- 2P-016 糟谷 豪(東京大学)
- 2P-101 三輪 つくみ(東京工業大学)
- 2P-106 安齋 樹(慶応義塾大学)
- 2P-118 李 石(鳥取大学)
- 2P-137 笹本 峻弘(東京薬科大学)
学生会員を対象とするポスター賞には148名の応募がありました。応募者全員による1分間のフラッシュトークと、ポスター会場での発表の双方を基に、審査委員による厳正な採点が行われ、各分野から上記12名の受賞者を決定しました。受賞者の皆さんには、表彰状が授与されました。