蛋白質科学会アーカイブ 趣意

現代の生物学研究は機能遺伝子の同定が中心です。こうした研究の潮流がより微細なレベルへと向かうのは必然であり、蛋白質科学に基づく生命機能研究の重要性はますます増えて行くと思われます。また、脱石油社会へ向けた物質・エネルギー生産システムの構築には広汎な蛋白質利用が期待され、蛋白質科学に基づく工学領域の発展と開拓は今後の社会・経済の発展に欠かせません。しかし現実には様々な研究分野において、蛋白質科学の知識とそれを持つエキスパートが不足していることが大きな問題となりつつあります。

蛋白質科学会は蛋白質研究者を幅広く集めた本邦唯一の学会であり、上記の問題解決に寄与する使命を帯びています。これを受けて蛋白質科学会アーカイブは、「蛋白質科学会が中心となり、その知を広く使い易い形で外部に発信し、日本の社会発展に貢献しようとする」を目的として作成されています。